暇人のオーディオ

暇人が久々にオーディオを再開します。どのくらい続くでしょうか?

パールマンとアシュケナージのクロイツェルソナタ

オーディオ環境はだいぶ改善されたものの、相変わらず暇人ではない生活は続いていて、音楽を聴く時間がたくさんは取れない日々を過ごしているが、それでもできるだけ時間を作っては機器の前に座るようにしている。今日の中古レコードはベートーヴェンで、これもけっこう前に買ってそのままになっていたものを聴いてみることにした。針を落としてみるとややスクラッチノイズが多めだがパールマンの泣かせるような高音弦の響きが美しく、アシュケナージとの息もピッタリでアンサンブルが心地よい。ジャケットを見るとロンドンレーベルでキングレコードの発売。1973年の録音のようだが、定位のしっかりとしたバランスの良い録音で、落ち着いて音楽に浸ることができる。付いていた値札を見ると結構安い値段で入手しているし、ジャケットの裏面はやや赤茶けていてあまりいい状態とは言い難い上に、たしか以前紹介したノイズが多くて洗浄せざるを得なかったLPと同時に買ったものなのでやや心配だったのだが、これは当たりだったようだ。そして、表題のクロイツェルソナタも好演だが、聴き進めていくとその次の”春”のアンサンブルが抜群に美しい。うわあ、これ、今まで聴いた”春”のうちでいちばん好きかも。決して激しい演奏ではないのだが、心の奥底が揺さぶられるような、不思議な説得力がある。しばらく脱力しながら聴き入っていた。また明日も頑張れそうかな。

VIOLIN SONATAS


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山本音響工芸 B-60

ACP-2を導入してから1日の終わりに音楽を聴く時間がやや増えてあれこれCDを聴いて楽しんでいるが、そんなこんなでまたオーディオ熱に火がついた形になって、この際当面の課題のうち最後の懸案であったスピーカー下の問題も片付けてしまうことに決めた。702 signatureのプリンス下のスパイク間隔は32.5cm X 41cm(自分の実測値)で、以前使用していたクリプトンのAB-500Bは小さすぎて使用できない。また、AB-500Bを使用中に2度の大きな地震に襲われ、そのうち1回はスピーカーが転倒してトゥイーターが潰れるという悲劇に遭遇した経験から、ボードはできるだけ薄くてサイズに余裕があることを条件に探し始めた。はじめに候補となったのがTAOCのSUB-HC50Rというボード。薄型で強度もあり、タオック得意の鉄球入りハニカム構造で制振効果もありそうなので、ほぼこれで行こうかと考えた時期もあった。ネックになったのが大きさで、いちおうこのスパイク間隔でも収まることは収まるのだが、スパイク受けを使用すると縁までの余裕があまりなくなってしまうのが惜しい。ただ、さらに大きめのものを、ということになると各社とも種類が限られてくる上に厚みも増し、値段もかなり高価になってしまって手が出せなくなる。そこで思い出したのが、現在アンプ下に使用中の、山本音響工芸 B-45。もう少しサイズの大きいのがあったような気がするなあ、と調べてみると、ありました、B-60である。この大きさならスパイク受けを使用しても脇に充分な余裕がある上に厚みも25mmとSUB-HC50Rより5mm厚いだけで済む。直近で購入したACP-2と合わせると結構な出費となるが、これも勢いで購入を決めてしまった。ただ、その後届いてからスピーカーを載せるまでの方がたいへんで、まずケーブルを外してトゥイーターの下に保護スポンジをはめてスパイク受けを外しつつラグの上で寝かせ、プリンスを留めているネジを増し締めしてからスパイク受けを寸法通りにB-60の上に並べてその上に持ち上げた702 signatureを慎重に載せる。これを一人で2回繰り返すのはだいぶ骨が折れたがなんとか必要な作業を無事やり遂げた。汗かいたなあ笑。スピーカーをゆすってみてもぐらつきはなく目的は達成できている様子。早速試聴してみると、をを、いいね。出音に一本芯が通った感じで、ピアノのタッチが生々しい響きで好ましい。弦楽器も輪郭がさらにスッキリして響きの余韻がや表情がわかりやすくなって臨場感が増した印象で、ACP-2で体験した変化の方向性はそのままに、深化がより進んだようだ。苦労した甲斐がありました。ここに至るまではけっこう逡巡もしたしお金もかかったけれど、今回は心からやってよかったと納得できる一連の音響対策となった。またしばらくは純粋に音楽を楽しむ日々に戻れそうかな。

B-60
 

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YAMAHA ACP-2

Amazonで安価なパネルを買ってとりあえず対策したつもりになっていたルームアコースティックだが、余裕ができたらいつか試してみたいと思っていたのが、OTOTENで聴いたNS-2000Aの後ろにひっそり置かれていたACP-2という調音パネル。2012年発売のようだが、寡聞にしてこれまで存在を知らず、OTOTENで初めてその実物を見てその佇まいに惹かれ、興味を持った次第である。ネットでいろいろ調べてみるとおおむね評価は高いようで、ヤマハの販売店での貸し出し試聴もあるとのこと。値段の方も、他社の安くても1台10万以上なんていう装置に比べたらまだ現実的な範囲なのでこれは検討に値する。少し前にとりあえずレンタルを画策したのだが、近くにあるYAMAHAの店に聞いてみるとACP-2は置いておらずサイズがひと回り小型で自立用の脚がついてないTCHという型番のものしか貸し出していないという。たぶん原理は同じだろうしそれでもいいかとも思ったのだが、その時は一旦判断を保留にした。ところがその後しばらくして少しだけ懐に余裕ができたので、安くはない買い物にはなるが評判もいいみたいだし、お試しはしてないけどこの際2台だけ思い切って買っちゃおうか、という気になって、先日勢いでネット購入してしまった。しかも買った店には在庫があったようで、ポチった次の日に発送されてその次の日に届くという怒涛の展開。早速開梱して組み立て(といっても脚を取り付けるだけだが)を行い、スピーカーの背面に配置する。いつものエグモントをかけてみてその変化に驚愕。音場が拡がるとともに奥行きが出て、なにより弦の輪郭がより精細に描き出される。これはちょっと予想しなかったレベルだな。よく評論家が、”機器のレベルが1ランク上がったような”などという言い回しでアクセサリーを評することがあるけれど、大袈裟すぎてかえって信用ならないように思えることが多いのだが、まさか自分がそんな経験をすることになるとは笑。ポン置きでこんなに変化があるのならとその後角度や場所をいろいろ変えて配置してみたが、この部屋では最初の置き方がいちばん合っているようだった。続けてLEDRテストを行ってみたが、こちらに対してはあまり改善効果がない様子なのは残念。それでもこれはすごいもん買っちゃったなあ、というのが正直な感想。またいろいろソースを替えて聴きたくなってきた。もっと音楽に触れる時間が欲しい。

ACP-2


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ギャラリー
  • パールマンとアシュケナージのクロイツェルソナタ
  • 山本音響工芸 B-60
  • YAMAHA ACP-2
  • リヒターの ”音楽の捧げ物”
  • ISLアコースティックの吸音パネル
  • 石井歓の”Sinfonia Ainu”
  • NORDOST SYSTEM SOLUTION SET-UP & TUNING DISCS(その2~スピーカーの配置を考える)
  • NORDOST SYSTEM SOLUTION SET-UP & TUNING DISCS(その1)
  • アッカルドのパガニーニ